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水琴窟の"水音"を訪ねる旅(9)滋賀県近江八幡市 教林坊

Posted on 2015.02.03(Category:全国水琴窟情報局)

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水琴窟を訪ねる水琴窟陶芸家奥田大器です。

水琴窟の水音を訪ねる旅、第9回です。
2ヵ月半ぶりの旅です。
目標は50回です。まだまだ道半ばです。

という訳で教林坊です。
誰ですか、近場や無いかいと言うてんのは。
近場でもいいもんはいいという訳で進めていきます。

【行った日 平成27年1月31日】
白洲正子の隠れ里です。
はっきり言ってこんな所に
そんな大それたお寺があるんかと思いました。

本当に普通の場所です。
古い農家の間、ちょっと山に入ったらあります。

駐車場から上がって行きますと門が見えて来ます。
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雰囲気が落ち着き過ぎてます。
全く京都の水琴窟がある様なお寺と違います。

この門を潜ると結構、険しい石段を登っていきます。
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横見ると自然石がゴロゴロしています。
しかししっかり手入れされている事は分かります。

荒れている訳では全くありません。
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とてもいい雰囲気です。
水琴窟に期待が高まります。

この石段を登るともう一つの中門が見えて来ます。
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ここまで来ると完全に教林坊オリジナルの世界です。
山と一体になった自然のワイルドなお寺です。

ワイルドに"寂び"って言うんですか?
それが渾然一体になっている気がします。

ちょっと話は逸れますが
昔、デザイナーの先生に「簡単に"侘び寂び"
と言う言葉を使うんじゃない!!」と怒られました。
でもここには"寂び"があると思います。
僕もあれから「へうげもの」を読んで
勉強したので使っていいでしょう。

話、戻します。
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参考までに載せておきます。
紅葉の季節は物凄い人だそうです。

因みに行った日は僕一人でした。
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その門を潜るとお寺です。
ここで拝観料を払って奥の庭園を見学します。
水琴窟もそこにあります。

因みに寺内には物凄い仏像があります。
素人が一目見て貴重な物だとわかります。

残念ながらそこは撮影禁止です。
ですので是非、実際に足をお運び下さい。

絢爛豪華とは正反対の静かな仏様のご尊顔を
拝む事が出来ます。
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この中におられます。

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庭園は起伏にとんだ自然のお庭です。

山、緑、自然というパワーが溢れている感じです。
とても気持ちがいい場所です。
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広いわけではありません。
しかし狭さは全く感じません。

むしろ奥に入れば入る程引き込まれていく感覚です。
不思議な魅力があるお寺です。
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山からのせせらぎが流れています。

自然の"一部"という事を感じます。
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さらに奥に歩みを進めると
ぐるりと回ってお寺の庭に下りて来ます。

ここに水琴窟があります。
この石畳を進んでいきます。
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おっと、水琴窟はまだまだです。
御本尊、赤川観音様がご鎮座されています。

急に視界にこの岩が入って来るので
少しびっくりします。

自然の中で
お庭を作ったんだなと感じさせます。
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そして、水琴窟とご対面です。
やはり看板はマストです。
必ずあります。

しかし教林坊の水琴窟の驚きはここから始まっています。
この写真を撮った辺りからもう"水音"が聴こえて来ます。

こんな事は初めてです。
辺りがとても静かなのです。

その日は周りに誰もいません。
ですのでキーン、キーンと水琴窟の音が響いてきます。
驚きです!!
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オーソドックスな水琴窟です。
左右に一本づつ竹筒があります。

もう竹筒が無くても響いています。
ですので竹筒で聴くのが楽しみです。

では、聴いてみましょう。
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ん、
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んん、
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んんんー!!
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とってもいい音ー!!!

もうビックリマーク三つです。かなりいい!!!
というか今まで僕の中でNo.1だった圓光寺抜きました!!

素朴過ぎる!!響きに物語を感じます!!
どういう事かは自分でも分かりません。
しかしいい。

あまりにも良いんで自分で撮った動画張っておきます。

しかしデジカメの動画モードで撮っているので
本物の良さの100分の1も表現出来てません。
これは実物を聴いてほしい。

私の作る陶製水琴窟の新しい目標が出来ました。
目指すべき"水音"です。
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素晴らしいお庭と水琴窟です。
勉強になりました。

教林坊は京都のお寺とは全く違います。
別次元です。

京都はエンターテイメントという感じです。
やはり世界一の観光都市です。

外国の方も沢山来られます。
ある意味とても分かりやすい
庭園であり水琴窟です。
ですので"堪能"するのでしたら京都。

しかし教林坊はエンターテイメントとは真逆です。
本当に時代を遡った感じです。

中世~近世のお寺ってこんなんだったんだろうな~。
と感じさせてくれます。

その雰囲気も相まって
水琴窟の水音も心に直接響いて来るのだと思います。

『大器の器』が目指すべき水琴窟が
また新たに見えて来ました。
教林坊の水琴窟、研究していきたいと思います。

皆様にも是非お勧めです。
祝日、土日しか拝観はしていないそうなので
お気を付け下さい。

実は去年の秋、平日に行って入れませんでした。
遠くからの方は気を付けてご確認下さい。

それでは今回は失礼致します。


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