水琴窟は穴が大事

信楽で水琴窟を製造販売している
大器の器の奥田大器です。

当窯の水琴窟は室内に簡易設置出来る
信楽焼製の水琴窟です。
商品名は『陶琴』と申します。

水琴窟というのは
水が弾ける音を聴かせる物です。
ですので全てにおいて穴が大事になります。
水が落ちる、又は沁み出す穴です。

陶琴も水が落ちる穴周辺に
音を際立たせる工夫がしてあります。
水滴を作る為の仕上げです。
この成型がしっかりと形にならないと
水音の印象が全く変わって来ます。

人間というのは非常に鋭敏な
感覚を持っています。
水音を聴いて良い、悪いの判断は一瞬です。
そこは非常にシビアです。
少しでも違和感があると
購入という段階には進みません。

それを分析して答えを見つけたいのですが
そこは簡単ではありません。
“穴”をそこまで詰めて考えるしかありません。

もう一つ重要な穴が有ります。
水が沁み出す穴です。
水落穴と水沁穴です。
陶琴はその二つの組み合わせが重要です。

陶器(容器)から直接沁み出す水。
その量で水音の印象が変わります。
これも常に土の状況や製造環境で変わります。
窯の中の位置、火の当たる場所で変わります。
鋭いお客様なら指摘されます。

大器の器で商品化以来、
だいぶ掴んできたとは感じているのですが
まだまだ意外な変化が出る時もあります。

うちの様なアート、陶芸家とは違う、
工芸、クラフトな窯元でも窯の中の変化は
その時やってみないと解らない事も多いです。

水を陶器表面から沁み出させる事は
簡単にはこちらの思う通りには出来ません。
又、うちの窯は
水琴窟専用に焼いている訳でもありません。
色んな商品を窯に入れます。
その中で臨機応変に温度帯を設定します。
総合陶器メーカーの命題です。

大きさも厚さも釉薬もマチマチ。
それらを安定して焼く。
(失敗も多々あります。)
そんな事を当たり前にしているのが
窯元メーカーです。
信楽の窯元も当たり前にしています。
うちの親父も当たり前にしていました。
その当たり前が
凄かったんだと今は感じています。

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