君は”怪獣総進撃”を見たか!!

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夏休みチャンピオン祭り!!
ども、純朴陶芸家総進撃の
奥田大器です。

お盆も終わりです。
でも今年は9月も暑いそうです。
残暑厳しい
暑い夏には熱い怪獣映画の紹介です。

怪獣総進撃
公開は1968年8月1日です。
子供の為の夏休み映画です。
もう観るっきゃねえ!!

と、お思いでしょう?
しかしこの68年というのは”怪獣”というのが
もう斜陽に入って来る時期なんです。
“怪獣”というのがジャンルとして完全に確立して
子供しか観ないものになり切った時期なんです。
ですからこの映画は
これでゴジラシリーズ打ち止めするぞと作られた作品です。
(しかしこれには色々諸説あって
全くそんな話無かったというスタッフもいます)

因みに邦画の斜陽化もこの時期には始まっています。
日本映画界全体が産業縮小していく時代です。

でもこの映画大ヒットします。
なにせ豪華ですから。子供達は狂喜乱舞した訳です。
で、ゴジラシリーズは延命決定。
その後の”東宝チャンピオン祭り“に繋がっていきます。

面白いのはその後で、
全く次は作るつもりをしてなかったので
次作のゴジラはライブフィルム(昔の映像)を
繋ぎ合わせて一本作ります。
しかしこれがいい映画なんだわ。
ハートフルなホームドラマ(?)です。
30も中盤を過ぎると胸に染入るいい映画です。
(しかし子供達には総スカンを喰らったらしい・・・)

内容はと言うと、
企画主旨が”怪獣忠臣蔵”。
怪獣の討ち入りだったそうです。
もうこの時点で”?”です。

ゴジラを中心に地球怪獣連合軍が
悪の親玉キングギドラともう一匹秘密の怪獣
(おっとネタバレです)
に殴り込みをかける一大スぺクタクル巨編です。

最後の地球怪獣連合軍対キングギドラは
さながら集団リンチの様な状態と言われますが…、
それはキングギドラの
偉大さを解ってない連中がいう言葉です。

キングギドラはそれ位強いんだという事です。
『シン・ゴジラ』においても
自衛隊の武器がだんだん強くなっていくのに
ゴジラには全く効かない演出で
ゴジラの強さ、絶望感を表現しているのと同じです。

あれは宇宙最強の怪獣キングギドラの強さを
演出する方法です!!…多分…きっとそう…。

お話は超面白いんです。
東宝怪獣宇宙人侵略モノの王道です。
というか『地球防衛軍』から続く
対宇宙人侵略映画のある種の到達点だと思います。
東宝特撮黄金期の最後の作品なんです。
ですから脚本、演出、特撮全てが
かなり高い次元で融合してます。

まっ、ガキが観たらメロメロになる映画です。
かっこいいメカ、11大怪獣、ド派手な都市破壊、
侵略宇宙人を相手にしたスパイ物の様なサスペンス、
全世界から月にまで至る物語のスケール感。
最高や無いかい!!
書いてたら観たくなって来た。
でも残念。水口のTUTAYAには置いてない!!

この『怪獣総進撃』時代設定は1999年です。
99年の東京を宇宙人(名前はキラアク星人、吉良悪、
吉良が悪、ね、怪獣忠臣蔵でしょ。)に操られた
地球怪獣達が一斉に襲撃するくだりがあります。
その時ビルの屋上から弾丸が出て怪獣に対抗する
シーンがあります。

1999年には対怪獣迎撃システムが
配備されている設定があるからです。
これは第三新東京市の設定アイデアに活かされています
そうです、みんな大好きエヴァンゲリオンです。
樋口真嗣がそう言ってたから間違いないです。

又、この映画、月面がすっごい舞台になっていて
月面での移動シーンや戦闘シーン、
はたまたTV電話で地球側と会話するシーンとかあります。
同年、アメリカでは『2001年宇宙の旅』が公開されています。

それを受けて月面でのシーンを撮った訳です。
完成度なんかどうでもいい。
その意気や良しではないですか。
田中友幸はじめスタッフの映画屋としての
面目躍如です。

同じ年に作られた特撮映画で
ここまでキューブリックと東宝では違うのか…。
そんな事思う奴は野暮の塊です。
一から顔洗って出直して来いと言ってやります。

挑戦の気概があるのが素晴らしい。
東宝特撮とはかけがえのない”オンリーワン”なのです。
実際アメリカでも公開されてるんです。
で、今でも結構人気があるらしい。

よそはよそ、うちはうち。
これが映画で大切なんです。
全部ハリウッド資本みたいだったら
世界なんて面白くない。

ハリウッドもあれば日本映画もある、
中国映画もある、韓流もある、インド映画もある、
フランス映画もある。
多様性があるから文化は面白い。

『怪獣総進撃』と『2001年宇宙の旅』は
そんな事を思わせてくれる映画です。
TSUTAYA水口店に置いてくれる事を
願って終了したいと思います。
御清聴ありがとうございました。

・次の特撮ネタ、
『サンダ対ガイラ』はこちら。

・前回の特撮ネタ、
『ヤマトタケル』はこちら。

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