信楽幟問題


戦だ~!どうも麒麟が来てしまっている陶芸家の純朴な奥田大器です。自分で純朴って名乗るのめちゃめちゃ素敵やん。そんな人間マンダラ気分で本日もブログをお送りします。島谷ひとみはマンダラ出身。

信楽には昔から大きな問題があります。その名を”信楽幟問題”。信楽に来られた観光のお客様は何となく解ると思う。「幟が多い。」特にスカーレットが始まってオレンジの”スカーレット色”のエカルラート幟ばかりです。もうすぐスカーレットも終わりますね。寂しい。

別にスカーレットに関係無く幟が多いんですよ。後看板。個性的な看板だらけ。大器の器も看板だらけ…。これに色々と思う事がある方達が沢山おられるんですね。端的に言っちゃうと「カッコ悪いやんけ。」という事です。

信楽焼業界と言っても沢山のフィールドがあり、各々の出自も違います。陶器メーカー、陶器問屋、焼物小売店、ギャラリー、陶芸家、アーティスト、飲食、公共団体、はたまた公務員までetc…。沢山の信楽焼に関係している人達が生活を営んでおります。誰が偉いとかそういう事ではない。色々な考えが御座います。

これうちの前から撮った写真なんですが4枚幟が入っちゃってます。信楽は今幟だらけです。

確かに地場産地の魅せ方としては統一感があった方がいいんでしょう。オーガナイズされた産地イメージを浸透させる為には幟というのは如何な物かと思う方はおられるのでしょう。それは一理ある。

しかし信楽は自営業者の集まりなんですね。陶器メーカー、陶器問屋、陶芸家だって自営だしそこから派生したアーティストも自営です。自営という事はそれぞれが何をするかは自由という事です。

そして自営業者が商売で生きていく為には「俺はここにいるよ!」と主張しないといけません。宣伝とかの前の話、”僕はここで生きています!皆さん宜しくお願いします!”これをしないと誰の目にも止まりません。

その為の”幟”であり”看板”なんですよ。戦争する時に自陣の勢力を表すのは幟でしょ。だから地場産地は幟を立てるのです。

別に”ここにいるよ”という事を幟や看板以外でアピールする事は出来ます。でもそれが出来ている人達が幟がダサい、俺の信楽がダサいと幟を掲げている人達にそれをしまえと言っても話は通じないと思います。

皆言うんです。産地の価値を高める為にイメージを統一した街並み(ビジュアル)を作りましょう。そしてそこから陶器産地とは何かを考えましょう。全く間違っていないと思います。うん、そうした方が絶対良い。その”信楽”という価値を皆で考えようという提案。これからはそれしかない。

しかしその第一歩は”統一”って言うけど僕は反対だと思う。それぞれの違いを認めるところから始めるのが先だと思う。

この人の言ってる事違うな。解らないな。俺とは考え方違うな。そりゃ当然だ。育ってきた環境が違うんだから好き嫌いはしょうがない。なれ合いや無駄な我慢をする必要は無いですがそれぞれの考えを認めて…そして幟も看板も作って行く。そこから幟以外も有りますよと考えていく。

お互いの長所でお互いの短所をフォローし合う。そんな信楽焼業界になったらめちゃめちゃ素敵やん。そんな人間マンダラ気分でやっていきたいやん。

…俺は幟が大好きです。

【大器の器Ch】第452話
水琴窟を窯入れ