信楽焼窯元が気にする陶器を焼き上げるポイントとなる温度です。

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今日はフリーカップの削り作業を一日中していました。
ですので夕方になったら腕がだるい水琴窟陶芸家、奥田大器です。

今日削っていたフリーカップの生素地(左)と焼き上げの完成品(右)の写真です。
使う土にもよりますがこれだけ縮みます。

乾燥、焼成を経て陶器はギュッと縮みます。
重さも軽くなります。水分や分子の構造水が抜ける為です。

窯での焼成の時、温度を急激に上げると割れます。
素地の縮むスピードが速過ぎて土が耐えれなくなるからです。

ここで重要な温度があります。
土から陶器に変わる温度帯です。これがだいたいの土で決まっています。
この温度帯をゆっくり通過させると焼き上がりの割れは少なくなります。

陶芸している方、趣味で陶器の窯焚きをしている方、
この温度帯を憶えておくと良品率がぐっと上がると思います。
複雑な形をしている生素地の焼き上げなんかのヒントにして下さい。

その温度帯は・・・573℃です!!
「ごなみ」とか言いいます。この温度帯から土は焼結して陶器になります。
ここを慎重に上げる窯の温度設定をお勧めします。

あんまりゆっくり上げ過ぎるのもあかんそうです。
土から陶器に変わる不安定な状態を長く続ける事になるからです。
しかし早く上げ過ぎると不安定が故に割れてしまう・・・。

是非、自分で温度を上げる感覚を掴んで下さい。
使う土や窯の状態、他の色んな要因で”窯の中”は変わって来ます。
なんせ”土”と”火”です。そら難しいです。

この573℃、「ごなみ」を憶えといて焼成のヒントにして下さい。
信楽の誰かは「恐怖の温度」と言っていました。

もちろん、窯に入れるまでの乾燥をしっかりしなくてはいけません。
又、窯に入れてからの乾燥方法もあります。これは次の機会のブログででも書きます。

本日は失礼致します。

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開催場所
滋賀県甲賀市信楽町長野1330-2(壺八倉庫前)
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2015年4月29日(祝、水)~5月6日(祝、水)8:30~17:30

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電話:0748-82-0186(何でも電話下さい)

※本日の水琴窟の音色です。今日は『陶琴Light』です。

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