金本監督が辞任しましたね。
最下位が決まったら決断しはるかな～
と思っていましたがやっぱりそうなりました。
金本さん契約を後2年残しているんです。
今シーズンの途中で
今年含めての3年契約を結んでいます。
まあ、日本では契約なんて物は
その時の状況でどうにもでもなります。
それが俺達の国の”契約社会”です。
金本さんは指導者としての知見や技術、
経験を一切勉強する事無く、
いきなり”阪神タイガース”という
プロ野球12球団一の
“伏魔殿”で指揮を執る事になりました。
そして3年で結果が出なければ契約不履行の後にクビ。
別に阪神球団が悪いとも思いません。
多分日本のプロ野球やプロスポーツ、
ひいては社会全体が
これが当たり前の状態と思っているでしょう。
阪神タイガースという
関西の政財界、また特殊な関西スポーツマスコミ、
12球団一訳が解らない巨大なファン（ファン組織）、
阪急阪神グループという
これまた思いっきり訳が解らん親会社組織、
12球団一訳が解らないOB会・・・。
そういった物を全部まとめて
引っ張っていかないといけないのが
“阪神タイガース監督”という役職。
星野仙一位のネームバリューとパーソナル力が
無いととてもじゃないが務まらない。
金本監督の最大の後見人がその星野仙一でした。
この人が亡くたった時点で金本に
取って代わろうという勢力が蠢いたところに
17年ぶりの最下位では抗えなかったのでしょう。
金本さんは監督就任時点で指導者経験がありません。
本当に何も無かった。
原監督だって長嶋監督の
元ヘッドコーチを暫くやっています。
岡田監督、和田監督も
就任前には2軍監督やコーチをやっています。
解るんです、
スター選手であった金本さんを監督に据えるの。
待望論もあったし。
でも全く人心掌握について
組織の長をした事が無い人を監督に据えるのなら
最低でも5年はフリーハンドで
任せるべきだった思います。
4年は最下位でも最後に優勝してくれたらいい。
それ位腹を括って任せるべきです。
それが嫌なら指導者キャリアをちゃんと積ませないと。
フィールドで打った投げたの
野球アスリートとして求められる能力と
戦術家としてベンチワークで求められる能力は
本来なら全く関係無い筈です。
求められる能力、スキル、知見が全く違う。
アメリカの全スポーツ史上最大の人気があった2人、
ベーブ・ルースとマイケル・ジョーダンは
どのチームの監督もしてません。
ベーブ・ルースにいたってはさせてももらえなかった。
もう日本のスポーツ界が成熟してきたと思うんです。
昔なら、巨人V9の時代や星野さんが青年監督の時代
（80年代）とかならスター選手が
引退即監督でも通用したと思うんです。
しかしそれで今の時代に成功させるなら
徹底的に球団やフロント主導で
育成システムとスカウティング（ドラフト）戦略、
親企業での球団の地位etcをしっかり確立して
てっぺん（監督）を据えないと絶対無理ですよ。
3年で、しかも一回最下位になっただけで
クビを切る位の覚悟なら
監督の希望を全て叶えてあげないと。
本当に全て全権監督で監督の
言う通りに球団、OB、本社全て動きます
じゃないと3年でクビにはしたらあかんのとちゃう。
本気で阪神が金本監督を育てる気が有るなら
プレッシャーの軽い場所で
指導者としてのキャリアを積ませて
（本人が積んで）、そこで適性を見極めて、
金本チルドレンをコーチや選手の中に作って、
球団の各部署に根回しして就任させないと。
スター選手のカリスマ性だけで人心掌握が出来てた
おめでたい牧歌的な時代は終わったと思います。
しかし日本てスター選手に弱いからね～。
ファンもインサイダーも。
横綱と協会理事長に求められる物は
天と地ほど違うと思うんです。
土俵の中で強さを極める立場と
スポーツとして興行として
神事として文化事業でもある相撲の発展を
先頭に立って指揮していかなければならない立場。
全く違う。でもそこら辺の感情を
世界で一番割り切れないのが日本人だと思う。
ドラフト4位で広島に入団して
代走要因位にしか思われてなかった選手が
驚異的な肉体トレーニングと
護摩行を厭わない精神修養で
トリプルスリー、
連続イニング・連続試合フルイニング出場
世界記録、果ては日本球界に於いての最高給
（一説では年俸6億円）を取る様になった男が
超人気球団の監督として
胴上げされる物語を観たいという気持ちは解る。
しかしもうそんな単純に指導者として上手く行く
野球界ではなくなったという事だと思います。
コメント